3年に一度の認定更新が優良度の定期健診のような機会に。
当社は「優良な人材サービスの提供を通じて、地域社会の発展に貢献します」という経営理念を掲げていますが、優良派遣事業者認定はそれを証明することができる認定です。初めて認定を受けた初年度から10年間、全社一丸となって取り組み続けるうちに、当初はクリアするのが大変だったはずの基準が、いつの間にか私たちにとって“当たり前の標準”になっていました。現在では3年に一度の更新が、自分たちのサービスが本当に優良かどうかを自主点検する定期健康診断のような機会になっています。
優秀な社員のサービス品質を全社で再現するために必要な仕組みやルールづくり。
認定取得に向けた社内のルールや仕組みの策定や社員教育および周知の徹底は簡単なことではありません。しかし振り返ってみると決して難しいことではなかったと思います。
これまで一部の優秀な社員が当たり前に対応していた高いサービス品質を、全員が提供するためにはどうすればよいのか?発生しがちなヒューマンエラーはどうすれば防げるのか?という課題に対して、個人のスキルや経験に左右されることなく会社全体としてサービスレベルを高めるための仕組みを作ったことで、結果的に現場のサービスレベルが高まったのを実感しています。
お客様やスタッフ様に、安心して“派遣”を選んでいただくための後押しになったと思います。
プロジェクトメンバーを拠点からも選出することで全社への浸透を促進。
今回の更新認定に際しては、更新の6カ月前にプロジェクトを立ち上げました。プロジェクトメンバーは、派遣事業部から3名、総務部門から1名の計4名で組成。本社だけではなく、各拠点からも人員を選出しました。直接認定に関わった社員は、取り組みへの意識が非常に高くなるので、その社員から各拠点へと浸透していくことを期待してのアサインです。
プロジェクトでは、まずは前回更新時からの変更点を洗い出すための対比表を作成した後、項目ごとに役割分担し、各人が担当項目のエビデンス準備を行いました。メンバーごとに用意するエビデンスの粒度にバラつきが出ないよう、月1回以上のペースでミーティングを重ね、必要に応じてメールや電話でのやり取りも行いました。
10年間認定を更新し続けているので、当然ながら認定の取得・更新の担当者は毎回変更になっています。3回目のプロジェクトメンバーも新たなメンバーばかりでしたので、過去の記録を見たり、相談窓口に連絡をしたりしながら、何度も確認をしながら進めました。
3回の更新で改めて感じた優良派遣事業者認定制度の価値。
3回の更新準備を行ってきて、改めて、優良派遣事業者認定制度の価値を実感しています。
初回審査時に設けたルールが、現場で正しく徹底されているなら、抽出されるエビデンスはどの拠点でも同じ品質になるはずです。もし、バラつきがあるなら、その拠点のルールが徹底できていない可能性があるということ。現場の運用レベルを確認することができました。
当認定制度は取ったら終わりではありません。高い水準での取り組みが社内に定着したら、さらにその次のサービスレベルを目指していくというサイクルを回すことができます。 社員一人ひとりが「サービスの質を上げていくという観点」をもち、全社一丸となって取り組んでいくことができる点も非常に良いと思います。
認定取得・更新に直接関わっていない社員に対しては、私たちが社員教育を通して周知徹底をしたり、必要なマニュアルの見直しを行ったり…取り組みを継続することで、サービス品質向上にながっているはずです。
リハーサルを何度も行ってからオンライン審査に臨んだ。
審査はオンラインを選択しました。本社が岡山県にありますので、遠方から来ていただくよりも審査日の日程調整がしやすいメリットがありました。また、紙のデータだと数百ページにも及びます。説明する際にもペーパーレスで、すぐに必要なデータを表示できますので、大変スムーズだったと思います。
事前に当日の質疑応答で聞かれる項目に対して、的確な返答ができるか、最後までリハーサルを重ねながら練習しました。不安はありましたが、エビデンスはしっかりと準備できていたと思いますし、審査員とのコミュニケーションもスムーズだったと思います。審査は4時間ほどになりましたので長い時間にわたりましたが、既に審査員の方がホームページをご覧いただいていて「既にここは確認しているので大丈夫です」と割愛していただける項目もありました。
安心できる派遣会社を選ぶための認定が、自分たちにとっても自信に。
流動性の高い労働市場において、人材派遣会社はインフラ企業になっていると言えると思います。人材派遣業界がより健全化することで、日本の社会全体に与える影響や価値は非常に高まっていくはずです。
優良派遣事業者認定制度は、派遣業界全体の品質向上、業界への安心感・信頼感の醸成に非常に寄与できる制度です。基準に則った取り組みを行い、サービス品質を高めていくことで、業界や企業が発展していくのは間違いありません。
また、「どの会社を選んだらいいか分からない」という企業や求職者にとっても、コンプライアンスはもちろん、プラスアルファの高いサービスレベルを実現している企業を選ぶ際に参考にしていただくことができます。
私たち社員にとっても、自分たちの提供しているサービスレベルに“お墨付き”をいただいているという点で、一人ひとりの自信にもつながっていると思います。業界の競争もますます激しくなる中で、私たちはこの標準を遵守しながら、さらなるサービスレベル向上を目指したいと考えています。