新会社の立ち上げタイミングで社内の仕組みを整えるために活用
当社は、前身である株式会社ニコンスタッフサービスの事業の一部を継承し、株式会社ニコンと日総工産株式会社のノウハウ融合と、協業によるシナジー創造を目的として2020年1月に設立しました。それまではニコングループにおける所謂“インハウス”の派遣会社であったため、派遣先はほとんどグループ企業でしたが、会社の編成が変わったのを機に他社にもサービスを提供していくことになりました。
優良派遣事業者認定は、レベルの高い事業運営をしている会社が取れる認定ですので、我々もこれを取得することで対外的なPRになると、まずは考えました。また、この認定取得に向けた準備を行うことで、社内の体制や仕組み作り、業務改善や社員の意識改革にもつなげていけるはずと考え、認定取得を目指すことにしました
拠点ごとの運用の差異を整理しながら運用やエビデンスを整理
認定取得に向けたプロジェクトメンバーについては、当初は新横浜、栃木、仙台にある営業拠点からそれぞれの責任者と、社内横断的に実施していた運用・業務のプロセス改善プロジェクトメンバーに参加してもらいましたが、説明会に参加してクリアすべき項目について理解してからは、管理部門のチームリーダーを中心に、各拠点の担当を加えた計5名のチームでエビデンスを収集するなどの準備を進めました。
認定基準と当社の運用レベルを比較すると、大きな乖離はありませんでしたが、拠点ごとに運用面のばらつきが見られたため、これを機に全社標準の運用に揃えることも並行して行いました。コロナ禍ということもあり、準備期間中は実際に集まることはできませんでしたが、オンライン共有ツールを使ってファイルや進捗を共有し、月次ミーティングを行いながら、最良の方法をみんなで検討していきました。
もし一度でクリアできなくても挑戦するプロセスに意義があると感じていた
万全の準備をして臨んだ訪問審査は非常にスムーズでした。「〇〇を出してください」というリクエストをいただいた3項目についても、その場ですぐに対応することができました。
結果的には1回目のチャレンジで認定を取得できましたが、正直、認定の連絡をいただくまでは「もし今回合格できなくても、2回3回…とチャレンジして認定を取得したい」と考えていました。
認定準備は大変ですが、認定取得の目標に向かって、プロジェクト参加メンバーはもちろん社員が一丸となって運用を強化し、それぞれにレベルアップや意識改善を図っていったので、結果的に会社そのもののレベルアップにつながり、ビジネスチャンスの拡大につながっていくのを実感していきました。そのプロセスは、認定が取得できなかったとしても大変有意義な取り組みでした。
説明会を活用し、自社独自のケースを踏まえて柔軟にエビデンスを用意
認定を取得するうえで、大変役に立ったのが説明会です。説明会に参加していなければ、認定は取得できなかったかもしれません。
当社は新会社の立ち上げタイミングで当制度へのチャレンジを行ったため、エビデンスになり得る証跡が不足している部分があると感じていました。一度は認定をいただくのは難しいかもしれないと考えましたが、説明会に参加することで、決してガイドブック等の文字通りである必要はなく、当社の状況に合わせたエビデンスを提出できれば良いことが分かりました。
その他にもオンラインの個別相談会も利用しましたが、当社のようなケースであれば、どのような準備が適切かといった点についても具体的なアドバイスをいただくことができ、非常に参考になりました。
認定取得の取り組みをお客様から褒めていただけるように
当制度についてご存知のお客様からは、優良派遣事業者認定を受けたことをお褒めいただき、高いご評価をいただきました。また、ご存知ないお客様も名刺に載っている優良派遣事業者マークや、認定事業者のパンフレットをご覧になって「これはどのような認定ですか?」と興味を持ってご質問いただくことがあります。派遣スタッフさんに対しても「当社は大手企業ではありませんが、同じレベルでしっかりとした事業運営ができている会社です」と説明するための証明となり、安心感を持っていただける理由の一つになっています。
次回更新に向けて、さらにレベルアップした状態を目指す
この認定制度自体は一過性のものではありません。様々な環境変化をしっかり捉えて、我々もしっかり派遣事業者として、「優良」な状態を保てるよう、これまで積み上げて来た点をしっかりと維持しながら、さらなるレベルアップを目指して、次回の更新に向けて取り組んでいきたいと考えています。